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いま、建築学生が訪れるべきジェフリー・バワ

ジェフリーバワ No.11

No.11

2学期が始まりました。
デザインファームの2学期前半は合宿週間!
9月〜10月にかけて、各クラスの国内合宿と全クラス合同の海外合宿を行います。

ここ数年、海外合宿では中国やベトナムなどのアジア圏を訪れていますが、今年の海外合宿の行き先は「スリランカ」!スリランカの有名建築家「ジェフリー・バワ」の建築を見に行くことになっています。

ジェフリーバワ No.87

The Seven Spiritual Resort at Bawa House

ジェフリー・バワはスリランカを代表する建築家で、スリランカ国内ではリゾートホテルを多く手がけています。
今年生誕100周年ということで、バワ建築を見に行くツアーなんかも企画されるくらい建築界ではプチブームが巻き起こっている建築家なんです。

スリランカといえば今年の4月に凄惨なテロの被害に見舞われた国。事件当日にはすでにスリランカへの合宿を予定していたため、今回の合宿を決行するかどうか数ヶ月慎重に検討していましたが、外務省からスリランカの危険レベルの引き下げが発表されたため予定通り行うことを決めました。

ジェフリーバワ No.11

No.11

なぜ、そこまでして今スリランカに行きたかったのか、バワ建築を学生に見てもらいたかったのか。
それは学生たちが「自分は何に反応するのか発見する」ために、今はバワの建築が最適だと感じているからです。

 

建築学生の合宿といえばイタリアやフランスなどのヨーロッパを思い浮かべる方も多いですよね。
デザインファームでも10年ほど前までは、毎年のようにイタリアに訪れていました。
ところが、ここ数年は中国やベトナムといったアジア圏へ。そして今年はまた少し離れたインド系のスリランカへ訪れます。

ヨーロッパの合宿では当時の大建築家が作り上げた完成形を見て「学ぶ」ということが狙いでした。しかし、アジア圏の建築は誰が設計したということもなく、自然発生した庶民の街並みを見に行きます。形そのものを自分の設計に生かすというよりは、もっと根っこの部分で「これが好き!」「よくわからないけどワクワクする!」その感覚を「発見」することが狙いです。

カンダラマホテル

Heritance Kandalama

ジェフリーバワの手がけたホテルの多くは大自然の中に建築されています。
それも日本とはスケールの違う壮大なジャングルの中です。

バワの建築はそんな大自然とダイナミックに融和しています。
同じスケール感を日本で実現することは難しいとは思いますが、自然と上手に暮らしてきた日本の文化とは通ずるところがあるのではないかと予想しています。

スリランカを訪れるのは今回が初めてです。
さて、バワの建築をたっぷり堪能した学生たちはどんな反応を示すのでしょう。
海外合宿は10月。私たちスタッフもとても楽しみです!

画像提供:武川建築設計事務所

(田中)