デザインファームの卒業生のほとんどは、建築業界の中でも難関と言われる意匠設計に特化した「アトリエ」と呼ばれる設計事務所へ就職します。意匠設計を仕事にするための特別なカリキュラムで学ぶため、短期間で建築初心者からアトリエへ就職できる技術を習得でき、就職先の建築家たちからも高い評価を得ています。
石井秀樹建築設計事務所 主宰
デザインファーム出身で今スタッフとして働いている彼らに共通しているのは、コミュニケーション能力がしっかりしている点です。 多くのヒトが関わって一つのものを造り上げる仕事ですので 他者とのコミュニケーション能力は極めて重要です。また、建築に向き合う強い熱意を自分の言葉で明確に伝えてくれました。
建築はとても楽しいですが、大変厳しい就業環境の中にあることも事実です。 そんな中、強い熱意が常に自分のモチベーションを引き上げてくれます。我々の仕事で重要なコミュニケーション能力、そして建築に対する熱意、そしてそれに裏付けられた頑張りがあるからこそ日々成長しています。これがデザインファーム卒業生への高い評価となっています。卒業生たちの働きぶりの高い評価によって、デザインファームの卒業生は積極的に採用したい人材です。
2010年2月取材
最初はスタッフを経験者で募集したんですけれど、そのときに来た今のスタッフのポートフォリオがすごく印象がよかったんですね。(経験者ではないけれど)ま、いけるかなって。デザインファームの方のポートフォリオは今までたくさん見たんですが、どれもレベルが高いですね。
今は図面を主に描いてもらっていますが、ただ、そこに至るまでの土地を見たり、お施主さんに会ったり、聞き取りをしたりとかは一緒にやっています。結構一緒に相談しながら創っていくという感じですね。イメージを出してもらったり、スタッフがぽろっと言うのが生きたりするんですよ。打ち合わせも全部一緒に行きますからね。一緒に動いているので現場でなんかあったときも、いちいち僕に聞かなくても判断がつくんですね。そういう面でも全部共有させようと思っています。
2010年2月取材
昼間部建築設計スタジオ卒業
加藤武志建築設計事務所勤務
住宅の設計に前々から興味があったのですが、「建築の道に進むことは難しい」と散々まわりから言われて、自分には無理かなと踏み出せずにもやもやとしていました。そんな時にデザインファームを知り「少しでも住宅設計のお仕事に携わることができればいい、やるだけやってからあきらめよう」という気持ちになりました。
私にとってはデザインファームがスタート地点です。住宅のプランニングと意匠設計を頭と手を使いながら学んでいきました。課題の提出が迫っていて苦しいときや行き詰ったとき、いつも支えになったのは「好き」「楽しい」という気持ちと、先生や周りの仲間でした。事務所の面接で作品を見てもらい、「好きでやっているのが伝わるよ。」と言ってもらえたときは、2年間の学生生活が報われた気がして嬉しかったです。他にも、建築についてだけでなく、言葉にできなくても自分は何が好きか、自分はどう感じるかなど、常に考えさせられました。ここで養った考えや想いが今の自分のベースになっていると思います。
2010年2月取材
建築家のアトリエへの就職を目的とした学校ですので、カリキュラムそのものが就職サポートとなっています。
就職活動に必要な「ポートフォリオ(作品集)」を卒業時に制作し、それを持って建築家の元へアプローチします。
また、現役建築家の講師からのつながりや、在学時の様々なイベント(建築家講演会、OBは語る)で卒業生と繋がることで就職のチャンスをつかむこともできます。30年以上、建築家の元へ卒業生を送り出してきた実績を活用できることがデザインファーム最大の強みです。