1/21(日)に行われた体験授業の報告です。
今ではすっかりデザインファームの一大「年中行事」となった卒業制作ですが、
2004年からレモン画翠主催の「学生設計優秀作品展」に出展し始めて、
学外の人々に目を留めていただく機会も増えてまいりました。
2004年と2005年には昼間部上級科の有志の方たちによる卒業制作展も開催されました。
今回の体験授業ではレモンの卒制展に出品した3作品 (2004年~2006年) と、2度の有志の
展覧会の出品作品を紹介いたしました。いずれも大変なエネルギーと気合いの入った優れた作品ばかりです。
卒業制作はそれまでの設計演習課題と違い、設計する建築の用途、規模、敷地などをすべて自分で決めなければなりません。そしてそれらを決めるにあたって「WHY」すなわち、なぜその場所にその用途・規模の建築を作るのかの理由が説得力を持っていなければいけません。
さらには「HOW」すなわち、敷地や用途が決まった後、そこにどんな建築空間を作るのかがとても重要となります。これは言い換えれば、訪れた人々にどんな体験をさせてどんな感動を与える空間を作るのかということです。
こうしたステップをふまえるべく、デザインファームでは上級科になり立ての1学期から卒制ゼミを定期的に行って、作品のための足場作りをしています。そこでは各自の立てたテーマのリアリティや説得力、そして空間構成をめぐって、とても活発な議論が交わされます。
ここ数年デザインファームの卒制は大いに盛り上がっています。今のこの瞬間も、上級科の人たちが今年度の卒制の提出締切に向けて日夜着々とプランを練っています。
今年も例年に違わず多くの名作が誕生してくれることと期待しています。
(水沼 均)