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体験授業 「建築模型のつくり方」

デザインファーム初の、参加者が自分の手で実際に造る体験授業が、2月7日(日)に行われました。

模型づくりは、小学校の夏休み自由研究以来という、広報の米原がリポートいたします。

おかげさまで、定員を上回るご応募をいただき、会場は満員です。

とにかくやってみましょう!ということで、早々に作業に入りました。

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今回の模型作りは、切る・組み立てる (貼る) ・整える (飾りつけ) の3段階だったのですが、

なにが一番難しかったかというと…分かりますか?まったくの初心者、である私が苦戦したのは、

「切る」 でした。スチレンボード(発泡スチロールの両面に紙を貼ったもの) をカッターで切るのですが、

先生のレクチャーによると、「切るときは3回という時間をかけて切り離す」 とのこと。

ついつい1回目で「絶対まっすぐにしなくちゃ!」と力んで切り込み、2回目にしてすでに完了。

でも、1回目はやさしく、2、3回目はその溝に沿ってやっていった方が曲がったりせず、

失敗も少ないんですって!「やさしく、やさしく…。」 と先生からアドヴァイス。急がば回れですね。

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まっすぐ切ることに慣れ、切り終わったら、窓や扉を開けます。これが一番難しい!角に切れ目がうまく到達しなくて、一発で開けることができないんです。どうやったかというと…模型をつくった経験のある方はきっと分かりますよね。
裏側から切込みを入れなおして、パコッ!
自分の手で、パッカリと一枚の板を抜いた、あの爽快感は癖になりそうです。

家の壁ができてきたら、本日のクライマックス「屋根」。
2枚を張り合わせて、屋根の頂点をつくるわけですが、このとき、傾斜をつけるために、張り合わせる断面を斜めに切らなければいけない。
…え??どうやって?

答えはカンタン。
カッターの刃を定規に当てたとき、内側に斜めにすればいいんです。でも、1回じゃ切り離せないから、その 「斜め」 の角度を感覚として覚えていないといけない。
私は学生の頃ピアノを勉強していて、楽器を弾いているときに鍵盤の位置や、跳ぶ距離を体に入れる感覚に似ているな、と共通点を発見。指先から、腕に意識を集中して角度を覚えさせ、1回、2回…3回。
切れた!

組み立ては、想像していたよりもサクサクと進み、瞬く間に家のかたちになっていきました。

型紙から起こした布を縫い合わせて洋服ができるように、あるいは、展開図だったパーツを張り合わせて直方体ができるような感じ。

その瞬間、この小さな小さな家の中で起こる様々なイメージが頭の中を駆け抜けて、ワクワクしてきました。

そうか!これだ!!

この建物のなかで起こる日常や、人の感情をイメージして、様々なことを考えていくのが 「設計」 の醍醐味なんですね。

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こうして、初めての私でも家らしく完成させることができました。

不安を受け止めるアンテナ感度が高い先生のフォローもさすがです。

分からないことはすぐに解決できるから、とってもスムーズでした。

私は、デザインファームの授業を受けたことはないけれど、

きっと楽しいだろうな-学生に戻るのもいいいな-と思う体験授業でした。