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建築に必要な「想像力」というチカラ

日常の風景や会話を想像する、そんな想像力が建築設計には大切

 

建築を学んだり仕事にするには、よく「創造力が必要」と言われます。でも、それ以上に大切だと思えるのが「想像力」というチカラです。創造力が自分の中から新しいものを生み出す力だとすれば、想像力とは誰かの視点に立ち、感じる力。建築を通して人の暮らしや心に寄り添うには、この「想像力」が欠かせないのです。

 

たとえば、家族が暮らす住まいを設計するとき。そこに住む人たちが、どこでどんな会話を交わし、どんな風に食事を楽しむのかを想像する。同じ空間でも、子どもが遊ぶ目線と大人が寛ぐ目線では感じ方が違う、ということに気づいたりします。この想像力が空間の魅力を大きく変えていくのです。

 

日常の風景や会話を想像する

 

また、建築は人間だけでなく自然との関係も大切にします。窓から見える木々の揺れや、雨が屋根に当たる音。それらもまた設計者が想像し、意図を込めた結果です。自然の在り方を受け入れて共存する建築こそ、人の心に響く美しい空間となるでしょう。

 

そして「想像力」は特別な才能ではなく、普段の暮らしの中で磨かれていくものです。建築という世界に足を踏み入れるとき、たくさんの視点を吸収し、それを空間にどう活かすかを考える。その積み重ねが新しい建築を創っていくのだと信じています。

 

日常の風景や会話を想像する、そんな想像力が建築設計には大切