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「私(僕)でも建築家になれますか?」 建築家になれる人となれない人

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どうやら世の中には2種類の人間がいるようです。
デザインファームは開校から今年で24年目に入ります。
建築家になるための独自のノウハウ(やり方)を提供し続け、これまでたくさんの人がここから巣立っていきました。スタッフとして仕事をするだけでなく、独立して建築家として活躍している人も大勢います。
そんな中、これまで多くの人たちを見てきましたが、
「どうして?」と首をかしげるケースがときどきあるのです。
それは、

・設計も上手だし図面も描けるし人柄も申し分ないのに、なぜか就職が決まらない
・建築士の資格も持っていてこれまでのキャリアも素晴らしいのに、なぜかやろうとしない
・高校や大学での成績も良く設計課題もきちんとできているのに、なぜか失速してしまう
また入学を考えている人からも、様々な問い合わせもいただいてきました。
そしてホームページに掲載している卒業生へのインタビューや、勤務先の建築家の方々からいただく言葉。
入学前の仕事や環境などそれぞれの違いや個々の考え方や行動など、本当にたくさんのケースを見てきました。
そうして24年目の今、思うこと。
建築家になれる人となれない人
好きな仕事に転職し思い描いた未来に行ける人と行けない人
夢を叶えることができる人とできない人
それには決定的な違いがある、ということです。
「私(僕)でも建築家になれますか?」
と聞いてくる人、残念ですがこういう人はなれません。
なれる人は、
「私(僕)なら建築家になれる気がする」
「自分ならきっとできるんじゃないか」
と思っている人です。
ではそう思える根拠は何なのかというと、
「なんかわかんないけど」とか
「だってそう思えるから」とか
「勝手に思い込んでるだけですよ(笑)」とか
「直感で!」だったりします。
それは、「○○が得意だから」「○○ができるから」ではなく、
(例:模型が得意だから、CADができるから、資格を持ってるから、ではなく)
「自分はそうなれる人間だから」という前提に立っている、ということなんです。
これは理屈やロジック等、頭で考えるものではありません。
心の「在り方」の問題です。
新しいことに挑戦したいと思うとき、誰でも「不安」を持っています。「不安」とは自分を守ってくれる役割を担う本能です。だから当然のことなんですね。
その不安を持ったままいつまでも動けない、という人と、
不安は持っているけど、それよりも次のステージに向かう期待でワクワクする!好きなことができて嬉しい!という気持ちの方が勝っている人
この違いが、心の「在り方」そのものなんです。
この在り方が
「(自分ではなれると思えないから)誰かに保証してほしい、そうでないと進めない」
「(自分はなれる人間だから)とりあえずやってみよう!」の違いに現れます。
前者の不安でいっぱいな人は、目の前にいくらチャンスが来ても、何かしらのできない(やらない)理由を並べてやりません。チャンスがあることさえ気づかないかもしれません。
一方で、できる前提に立っている人は、「(なんかわかんないけど)できるだろう」とチャンスをつかんで見事にものにしていきます。傍から見ていても、とても頼もしいですね。
さて、ここまで読んで、あなたはどう感じたでしょうか?
「そうそう、わかる!」という人は、「よくわかんないけど自分は大丈夫」という前提で生きている人だと思います。
でも、「なんか引っかかる」「胸のあたりがザワザワする」あるいは「イヤーな気分になった」「ムカつく!」といった感情が出てくる人も多いのではないでしょうか。
大事なのはここからで、その反応、感情を自分自身で見極めてくださいね、ということなんです。
妙に引っかかったりザワザワしたりムカついたりというのは、「自分自身は本当の気持ちに気づいている」ということです。
それを自分で認めたいか認めたくないかでせめぎ合っている状態、といえばいいでしょうか。
すでにあなたは知っている、ということ。
だからこそ、自分で答を出すしかないんですね。
だから、
「私(僕)でも建築家になれますか?」
に対する答はこうです。
あなたが建築家になれるかどうかは、あなたの中に答があります。私たちにはわかりません。
ですが、私たちはあなたを建築家にするだけのノウハウ(やり方)を持っています。
(牧野めぐみ)