デザインファームでの育成スタンスを教えてください。
実際の設計業務には、とても多くの知識が必要だったり、多くの時間を要したり、 難問に多く直面したりと、本当に大変な事が沢山あります。
しかし、その反面、自分が考えて設計したものが、実際に建築物として出来上がり、 しかもそれを喜んで使ってもらえたり、感謝されたり…と、苦労は多いですが、必ずそれが報われ、とても達成感を得ることができる、本当にやり甲斐のある仕事です。
そんな建築設計という仕事の素晴らしさ、楽しさを生徒の方々に伝えていきたいと思いながら授業に臨んでいます。
設計事務所ではどんな人材が求められていると思いますか。
就職を控えた生徒から、「自分は経験がないから…」とか「資格を持っていないから…」などという不安の声をよく聞きますが、実際には、多くの場合、新人に経験や資格は期待していないと思います。
そんなことよりも、とにかく「やる気」と「理解力」のある人を求めていると思います。
「理解力」といってもいろいろありますが、話を理解できるというのは、言うまでもありませんが、 中でも、立体の把握力は、特に大事だと思います。
具体的には、図面が表現する立体を理解できるかどうか、立体を図面に表現できるかどうか、ということです。
言い方を変えると…「頭の中で、立体がしっかりイメージできるか。」これが最も大切だと私は考えます。