卒業生インタビュー vol.38 中村 暉さん | デザインファーム | デザインファーム建築設計スタジオ

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デザインファーム卒業生 中村 暉さん

卒業生インタビュー vol.38

中村 暉さん(23歳)
夜間部建築設計スタジオ卒業
就職先:石井秀樹建築設計事務所
入学前:大学生(建築学科)

建築家・石井秀樹さんの元でスタッフとして働く中村さんにお話を伺いました。

【デザインファーム(以下、DF)】
中村さんはどんなきっかけで建築に興味を持たれたのですか?

【中村さん(以下、中村)】
最初は、テレビで建築を見たのがきっかけです。フランク・ロイド・ライトのマリン郡庁舎という建築があって、図書館とか消防署とか色々な施設が並んでいるんですけど、それらがバルコニーで繋がっていて、外に出ると役所の垣根なく人が繋がる、というような話があったんですね。それまでは「人の場」を作るということを意識したことがなかったのでそれに憧れて、というのが最初のきっかけです。

【DF】
中村さんは、大学の建築学科とデザインファームの夜間部をダブルスクールで通われてましたよね。

【中村】
そうですね。卒業が同じ年になるように、大学3年生の時にデザインファームの夜間部に入学しました。

【DF】
大学の建築学科に通いながら、デザインファームでも学ぼうと思ったのはなぜですか?

【中村】
大学のシステム上、どうしても点数を取ることが重要で、色々な面で器用な人じゃないと難しいなと感じていました。僕はあまり器用な方ではないので・・・。
世間で評価されている建築も見たりしていたのですが、「どうしてこの建築が評価されているのか」という基準がよくわからなくて、指針みたいなものが欲しくて自分で学ぼうと思っていた時に、デザインファームを見つけました。
説明会に参加した時に、先生が窓枠を持ってサッシの説明をしているのを見て「これは大学では学べないことだな」と思って入学を決めました。
線の引き方もそうですし、かなり実務に近い話をされていて、ここなら自分の学びたいことが学べそうだなと。

【DF】
今お勤めの設計事務所に入るきっかけは?

【中村】
デザインファームの先輩が勤めているということもありましたし、所長がデザインファームに講演会に来てくださった時に結構積極的に質問したのが印象に残っていたみたいで、そのあともよく事務所の忘年会やオープンハウスに呼んでいただきました。
自邸に呼んでくださった際には頭でっかちな僕が理屈抜きでその空間に感動し、また所長から「うちでやってみないか」と声をかけてくれたことが嬉しくその場で働くことを決めました。

【DF】
具体的に設計事務所ではどんなお仕事をされていますか?

【中村】
就職したての頃は先輩の手伝いで展開図を描かせてもらったのですが、まだ設計されていなかった階段の部分を提案してみたらその案を通してもらって、それがとても嬉しかったですね。その後すぐに他の先輩スタッフと同じように、実施図面を引いて現場監理をして、スケジュール監理をすることが求められます。最終的には石井さん、先輩方が確認してくださいますが、とても責任と緊張感を日々感じています。

ちょうど今は、プレゼン用の資料を任せてもらっています。今回もちょこちょこ自分の提案を入れられたら、と思っています。
所長もスタッフの提案を聞いてくれるスタンスなので、チャンスがあれば自分から提案するようにしています。

【DF】
現場に出たり、事務所内での作業もあったり、仕事の内容が多岐に渡りますね。

【中村】
そうですね。あとは、石井事務所の場合はメーカーとの電話でのやりとりも多いですね。
鍵一個とってみても、カタログに載っていない詳細部分もしっかり確認して、最終的にそれでいけるかどうかを所長に相談します。

【DF】
石井事務所はデザインファーム卒業のスタッフも多いですよね。

【中村】
そうですね。長く勤めている先輩たちも多くて本当にすごいな、と実感しています。
最終確認こそ所長にされていますが、現場やメーカーとのやりとりも慣れていてどんどん一人で進めているので。
デザインファームの卒業生に限らずですが、うちの事務所の先輩たちは全体をトータルで見られるのがすごいなと思います。

【DF】
どんな案件が多いですか?

【中村】
最近はクリニックなんかもありますが、基本的には住宅が多いです。

【DF】
中村さんも担当を持つのが楽しみですね。

【中村】
そうですね。その分責任も重いので不安がないと言ったら嘘になります。
ただ、この半年でいろいろな経験をさせてもらって、経験するたびにできることや分かることが増えるので担当をもたせてもらうことでまた自分が成長できたり、住宅づくりを知ることができるのは楽しみです。

デザインファーム卒業生 中村暉さん

自分の描いた一本の線だったり、現場でのたった一言がすごく重いんだなと実感しています。

【DF】
就職して変わったことなどありますか?

【中村】
今でも他事務所のオープンハウスによく行かせてもらうのですが、そういった建築を見る場で「作り方」をすごく意識するようになりました。
この間も、とあるオープンハウスで、これはどうやって施工したんだろうと疑問に思って現場にいた担当の方に話を聞いたんですね。そうしたら、すごく嬉しそうに工夫した点を説明してくださって。サッシの収まりだとか、見えるところが学生の時と変わったというか、増えてきました。

【DF】
実務ではディテールをよく考えるようになるのですね。
学校での勉強が活かされる場面はありますか?

【中村】
実務の架け橋になることももちろんですが、設計の意図を読んだり、空間についての考え方はデザインファームでの2年間でかなり鍛えられたと思います。
例えば「この窓はこうゆう理由で低くしてあります」とか「こうゆう理由であえて柱とずらしています」とか、そういった話は実務経験がなくても対等に話すことができるので、引け目がないというか、自信を持って意見を言えるのは学校での経験が大きいですね。

事務所の全体ミーティングでも、そういった土台があるのであまり躊躇せずに提案できたりしますし、納得してもらえることも多いです。

【DF】
仕事は楽しいですか?

【中村】
楽しいとかつらい、という話ではないのですが、自分の描いた一本の線だったり、現場でのたった一言がすごく重いんだなと実感していて、とても緊張感のある仕事だと感じています。
現場でのやりとりでも、きちんといいものを作るために、最後までこだわって粘ることの大切さを学んでいます。

【DF】
お話を伺っていると、設計の仕事は人とのやりとりがとても重要だと感じました。

【中村】
はい。お施主さんをはじめ、現場で実際に作っている大工さん、メーカーの人、本当にたくさんの人と関わる仕事ですね。最終的にいいものをつくるために、自分がどう接するべきか、どうゆうスタンスで関わるかを考えさせられます。
少し悩んだ時に、所長から「常にお施主さんの立場で考えろ」と言われて自分としてはそれがとてもしっくりきたので、そのスタンスを大事にしていきたいと思っています。

【DF】
これからの目標を教えてください。

【中村】
やはり住宅が好きなので、住宅の設計を経験してスキルを高めていきたいです。
人との関わりに憧れて設計をやりたいと思っていたので、将来は僕自身をみて設計を頼んでもらえて、家づくりが終わった後もお施主さんと関係が持てるような建築家になりたいです。

【DF】
ありがとうございます。では、最後に後輩たちにメッセージをお願いします!

【中村】
たくさん建築を見ることがとても大事かなと思います。
そして、ものを見るときに「なんでだろう」と常に理由を探しながら見ることも大事だと思います。
センスよりも、たくさんの建築を見て理由を考えることで勉強になると思うのでぜひ頑張ってください。
僕も頑張ります。

2018年10月取材