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デザインファーム卒業生 山口 千夏さん

卒業生インタビュー

山口 千夏 さん

就職先:株式会社space fabric 一級建築士事務所
クラス:昼間部 建築設計スタジオ
入学時年齢:27歳
入学前:会社員(小売業)

space fabric一級建築士事務所にお勤めの山口さんにお話を伺いました。

お施主様の要望からプランやアイデアを出して、それが実際に反映されるのが楽しい

【デザインファーム(以下、DF)】
山口さんは、昼間部を卒業してすぐに今の設計事務所へ入社されたのですよね。
現在はどのようなお仕事をされているのですか?

【山口さん(以下、山口)】
事務所で働き始めて2年目になるのですが、今は戸建住宅を5〜6件担当しています。
所長がお施主様と打ち合わせをする際に同行して、設計内容が変わったらそれを図面に落とし込む作業をしたり、現場が動いているところは、現場監督さんに図面で伝えきれていないところがないか確認して、それに答えるといったことを主にやっています。
基本設計から担当させてもらっている物件がもうすぐ引き渡しなのでとても楽しみです。

【DF】
1人で5〜6件も担当されているのですね。お仕事は忙しいですか?

【山口】
そうですね。メインで動いているものから、まだ相談段階のものまでいろいろありますが、事務所としても常に十数件動いていて忙しい方だと思います。コロナの影響もあるのか、働き方が変わって広い家や書斎が必要になった、という方からの依頼が増えた印象があります。

【DF】
事務所で働き始めて2年目ということですが、入社した頃と現在で、仕事の内容に違いはありますか?

【山口】
入りたての頃は、事務所で使っているCADソフトに慣れなければいけないということもあって、所長が描いた手描き図面をCADで清書するということから始めました。たまたま自分が使っていたソフトと違ったので練習しなければいけなかったのですが、図面の基本的な描き方はデザインファームで教わっていたので、それはやっていてよかったなと思います。
現場に関しては、最初は見ている事しかできなくて、所長と現場監督さんが話している内容を必死に聞いて、わからない言葉をメモして後で調べるという感じでした。
家が建つまでのいろいろなステップを1つ1つ経験して、半年くらいで現場も、図面や書類関係も一通り経験ができて慣れてきたかなと思います。

【DF】
設計事務所での仕事で、楽しいところ、大変なところがあれば教えてください。

【山口】
所長がスタッフの意見を取り入れてくれるスタイルの方なので、お施主様の要望からプランやアイデアを出して、そしてそれが実際に反映されるのが楽しいです。
デザインファームの課題でも、自分のオリジナリティを目一杯詰め込んで作品を完成させるのがすごく楽しいなと思っていたので、それが少しでも仕事で出せるのは嬉しいです。

大変なのは図面ですね。特に詳細図は現場での納まりにも関わってくるので難しいです。現場監督さんと対等に話をするには、やはり現場の経験を積まないといけないなと感じています。部材の組み合わせとか実際の納まりを見ることで覚えていかないといけないなと思います。

【DF】
自分のアイデアが実際のプランに反映されるのは嬉しいことですね!
次に、設計事務所への就職活動や、今の事務所に入社した経緯を教えてください。

【山口】
2年生の夏頃から、いろいろな設計事務所にオープンデスクに行ったり、アプローチを始めました。時には、メールで突然「お話を伺わせていただけませんか」とアポをとって、建築家の方の考えを聞いたり、事務所の雰囲気を見させてもらったりしたこともありました。
今の事務所には秋ごろオープンデスクに行かせてもらって、その後アルバイトとして採用してもらい、卒業までの間に所長に声をかけてもらって正式に4月から就職という流れで入社しました。

【DF】
在学時にはすでに就職が決まっていたのですね。

【山口】
そうですね。4月からちゃんと働きたかったので、在学中にいろいろと準備をしていました。

人生の中で、こんなに短期間で自分の考えを述べたりすることはなかった。

【DF】
山口さんは27歳でデザインファームに入学されていますが、それ以前はどのようなことをされていたのですか?

【山口】
大学を卒業してから、小売の企業で社員として5年ほど働いていました。

【DF】
そこから建築業界に興味をもったのはなぜですか?

【山口】
会社員時代は、どうしたらお客さんが集まるのかといった集客方法を考えたり、施策を行ったりしていました。仕事がつまらなかったということではないのですが、これから一生やっていく仕事としてはあまりピンときていませんでした。
それで、どうせこれから始めるなら好きなことをやりたいと思って考えていた時に、子供の頃から「家」が好きだったということに気がついて、家に関わる仕事に興味を持って調べ始めたのがきっかけです。

【DF】
デザインファームで建築を学び始めてからは、どんなことを考えていましたか?

【山口】
在学中は、とにかく自分の好きなものを作る、ということに注力しました。
デザインファームに入っていろいろと業界のことを見聞きしているうちに、「この世界はボスにならないと100%好きなことはできないのかも」と思ったんですね。実際、ボスになっても、お施主様の想いや技術的なところで100%というのは難しいし、時間がかかる。だから、課題では好き勝手に自分の思いを作品にぶつけよう、と考えながら設計していました。学校にいる間に好きなことを思いっきりできたのはよかったと思います。
これは、後輩たちにもぜひ伝えたいですね。
「今のうちに好きなことをやっておいた方が良い!」

卒業設計作品
山口さんの卒業設計作品

【DF】
在学時に、しっかり「自分の好き」が詰まった設計ができたのですね。
他に、デザインファームで学んでよかったことなどはありますか?

【山口】
自分の考えを発表する場がとにかく多い学校だったので、それがよかったなと思います。
作品を全体に発表する時だけではなくて、クラスメイト同士で「今こういうことを考えているんだけど意見を聞かせて」と普段から意見を求めたり求められたりする機会が多かったです。人生の中で、こんなに短期間で自分の考えを述べたりすることはなかったと思います。

お施主様との打ち合わせでも、伝えたいことがうまく伝わらないとそれだけで設計が滞ってしまうので、人に何かを伝えるという訓練ができたのがよかったです。

【DF】
山口さんは、元々建築とは違ったお仕事をされていましたが、そのことが今、建築の仕事につながっている、あるいは役に立っていると感じることはありますか?

【山口】
小売業の具体的な仕事内容が役に立っているかというと、それはあまりないのですが、「建築を知らなかった」ということが今の私の武器になっているかなとは思います。お施主様との打ち合わせで使う言葉一つとっても、専門的な用語をあまり使わないようにしたり、図面だけではわかりにくいところを丁寧に説明することができるので、コミュニケーションを取りやすいし、円滑に進めることができます。

その家で起きる素敵な出来事は、私がいなかったらなかったかもしれない。住宅設計って本当にすばらしい仕事だなと思う。

【DF】
「わからない」ということも経験のうちの一つになるのですね。わかりやすく説明することで、お施主様との信頼関係も築けますよね。
さて、設計事務所で日々経験を積まれている山口さんですが、今後の目標があれば教えてください。

【山口】
まずは、自分の力だけで現場監督さんとやりとりをして、その場で詳細まで綺麗におさめるための話ができるようになりたいです。

また、基本設計から実施設計の細かいところ、インテリアまで全て自分で設計するのが大きな目標ですね。100%私が設計した、といえる家が建ったら良いなと。
「その家で起きる素敵な出来事は、私がいなかったらなかったかもしれない」そう思うと住宅設計って本当にすばらしい仕事だなと思います。

【DF】
貴重なお話をありがとうございました。
では最後に、これから建築設計を学ぶ人に向けてメッセージをお願いします!

【山口】
今の仕事や現状に違和感があって、その先の選択肢に建築がある、または少しでもやってみたいという気持ちがあるのなら、この世界に入ってみるのがおすすめです。
本当に楽しいので!

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