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河野 嘉章さん

ハウスメーカー勤務から独立。建築家へ。

河野 嘉章さん

入学前:ハウスメーカー勤務
24歳で日曜部入学
勤務先:ハーミットクラブ一級建築士事務所主宰

設計も学びましたが、現場の生の声を聞けたことが本当に良かったです。

現在のお仕事は?
独立して3年になります。設計以外にもWEBデザイン、プロダクトデザインとかもやってます。どうしてこんな形態になったかと言うと、お施主さんの求めに答えたい、と思ったからです。お店を開くというのは起業するということで、運用からプロモーションまで相談に乗っているうちに色々やるようになって来た。住宅に関しても同じで、お施主さんの不安を解消するために最後まで責任をもつ、ということで分離発注という形をとったりします。私たちは若い設計事務所なので、こうやって施主のニーズをつかんで行かないと、この業界で生きていけないと思っています。
建築家になろうと思ったきっかけは?
高校生3年生で進路を決める時、理系か文系決めなくてはならなくて、まずはどういう事を勉強するのか、どんな仕事に就けるのか分からず、資格の本を見たんです。そこで「あ、建築士ってかっこいいな」と思ったのが、最初のきっかけです。だから、デザインとか有名な建築家とか全く興味なかったので、知りませんでした。神社とかお城とかは小さい頃から好きでしたが、そのぐらいです。大学に入ってから、少しずつ建築の興味がわいてきて、本を読みあさりました。大学を卒業するときは、設計事務所に勤めたかったのですが、ちょうど就職氷河期時代で、いわゆる設計事務所の募集は全くなく、それならハウスメーカーで実務を積んでみようと思いました。1年間勤めましたが、プランは全く作らず、ひたすら敷地図を描いていました。たぶん160から170の敷地を描いたと思います。敷地図を描くと法規も一緒に調べるのですが、このときの経験が今、すごく役に立っています。その後、もっと設計の勉強がしたいと思ってデザインファームに来ました。
デザインファームで学んだことは?
私がデザインファームの日曜クラスに来たとき、同じクラスに工務店経営者や設計事務所をやっている方もいて、そして第一線で活躍している建築家の先生がいて、設計も学びましたが、現場の生の声を聞けたことが本当に良かったです。それまでは、いわゆる雑誌に出てくる設計事務所を目指してやっていましたが、学校に来ることでその意識が変わりました。
学校と仕事を両立させる秘訣は?
学校に通っているときは、既に仕事は辞めていて、学校に来る以外はハローワークの職能に行って、CADと木造在来工法の勉強をしていました。将来求められるであろう技術を身につけることに時間を使っていました。仕事をしていたら、次のステップに進めないので、きっぱりやめていました。これは勉強だけでなく、仕事でもそうなのですが、次求められることにステップアップするときの時間の使い方はとても重要だと思っています。時間は限られているので、どこの時間でどういう作業ができるか、という事を常に考えることが必要です。
プロとしての今後の目標は?
デザインを経済ベースにのせること。自分がずっと勉強してきたものを仕事として成り立たせるために、もっと社会のニーズをつかむこと。世の中ではデザインを求める人はたくさんいると思うけれど、それを提供する側がまだ弱いと思います。しっかりとニーズをつかめば、デザインってこんなにいい事が出来るんだとわかって貰えるし、そうでなくてはならないと思っています。
最後に、後輩たちに一言
どんな仕事も同じだと思いますが、仕事で求められるのは、人としての当たり前のこと。設計者は先生と呼ばれたり、華やかな職業として見られますけども、人の誠実さであったり、真摯であることだったり、まずは、こういう普通の職業として求めれるものをもつべきだと思います。
2011年12月取材