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久保田 勅子さん

不動産販売からリノベーションプロデュース業へ

久保田 勅子さん

入学前:マンション販売業
37歳 で土曜部に入学
勤務先:スマサガ不動産(株)

週2回の19:30-21:30は仕事を続けながら学べるタイムスケジュールだと思った。

現在のお仕事は?
これから中古マンションを買ってリノベーションしたい、というお客様の最初の窓口を担当しています。この窓口は社内の不動産部門で、具体的には、要望を聞き、資金計画をし、物件を探すという流れです。物件探しはお客様と街歩きをしながらイメージを共有し、じっくり話をしながら行います。
豊かな暮らしは、間取り・広さ・価格だけでは実現できません。物件を探しながら徐々に改装プランをたて、お客様が最終決定をするための要素をとりまとめて設計部門へとつなぎます。物件紹介から設計へと導くプロデューサーのような役割の仕事です。
建築家になろうと思ったきっかけは?
最初は空間をドラマチックに変える照明に興味を持ち、インテリアを勉強したいと思いました。けれど、デザインファームの学校説明会で牧野先生から「光は建築によって抽出される」という話を聞き、建築にぐっと興味が移っていったのがきっかけです。
デザインファームの夜間部・土曜部を選んだ理由は?
週2回の19:30-21:30は、仕事への影響も少なく仕事を続けながら学ぶことができるタイムスケジュールだと思ったから。
デザインファームで学んだことは?
マンションを販売する仕事をしながら夜間部に通いました。授業だけでなく、学校で先生たちといろんな話をすることで「暮らしは商品ではない」ということを実感しました。また水廻りだけでも様々なことを考えた上で決定していく過程を勉強し、建築家が何を考えて設計しているのか、初めて触れたところでした。それまでは建物を不動産としてとらえ、あるものをいかに見せるかという点でしか考えていなかったのが、建物は空間を変えることができるんだという建築の世界を知り、衝撃的でした。
設計そのものよりも、「豊かな暮らし」について考える仕事の方が自分を活かせるのではと考えていたとき、たまたまクラスメイトの仕事を手伝う機会がありました。そこで、「クライアントの満足感は要望を満たした家という『結果』ではなく、それを実現するための『プロセス』にある」ということを実感させられました。そしてそのときの私の満足感が、クライアントとプロセスを共有するプロデューサーのような仕事が自分に一番合っているという確信に結びつき、今の私がいます。
学校と仕事を両立させる秘訣は?
週2回(夜間)の時間をつくらなければならないということで、実際、仕事への集中力がアップして、メリハリがつきました。時間はつくろうという意思があれば、つくれるんだあと実感した思い出があります。勉強することで会社へも貢献出来る、という姿勢でいることで職場の人にも、理解と協力をしてもらうことができました。
明け方近くまで課題をやった翌日はホケーっとしているのでなるべく、目立たない服装でアイラインをビシッと入れて(多少つり気味で・・)半開きの目でも、キリリと見えるように工夫はしていました。自分自身にも気合いが入るので、意外に効果的でした。
プロとしての今後の目標は?
街をつくりたいです。人に任せていてはいい街はできません。私たちがディベロッパーとなり、人々が豊かに暮らせる街作りをしたいです。今までのクライアントとはその場限りの関係ではなくずっとつながっています。そんなクライアントも巻き込んで暮らしを見つめ直すきっかけとなるような、大きい意味での「街」をつくりたいです。
最後に、後輩たちに一言
仕事というのは、個人の名声やお金のためにするものではありません。仕事は、世の中の役に立ってこそ意味があります。建築家の仕事はまさに世の中に貢献する仕事です。ひとりのクライアントの要望を聞くことにとどまらず、クライアントを巻き込んでもっと高いところに意識を持ち上げ、社会に貢献して下さい。
2010年2月